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コミュニケーションが増えると生産性が高まる
ワンフロア化で
助け合いの文化が醸成
-新工場建設の理由
杉浦:
以前は製造品ごとに工場がわかれていたため、部署をまたいでのコミュニケーションが希薄でした。電話などで情報共有はできるのですが、「細かなことをわざわざ伝えるのは時間もかかるし、面倒」というのが社員の本音だったと思います。しかし、そのちょっとした情報交換が生産性や安全性を高めることにつながる。そこで新工場を建てて全部門をワンフロアに集結させたわけです。
樋渡:
ワンフロアの工場になってからは、少し気にすれば誰が何をしているかがわかるようになりました。ちょっとした雑談も増え、部署ごとに設定された生産目標の進捗なども共有されるようになりました。ある部署の作業が遅れていたら別の部署がヘルプに入るといったことが自然と起きるようになったのは、確実に新工場の効果です。
イベントやサークル活動で
社員同士の交流を促進
-円滑なコミュニケーションを推進するための取り組み
樋渡:
かもめ会という交流会、納涼会、新年会など、さまざまなイベントを通じて社員同士の親睦を深めてもらう取り組みを行っています。当社はサークル活動も盛んで、ゴルフ、釣り、スキー・スノボ、グルメの会をはじめ、いろいろなクラブがあります。クラブは7人以上で設立可能。活動費の7割を会社が負担します。
これは会社の文化になるのですが、社員を役職や肩書で呼ばないというのもコミュニケーションを円滑にするのに役立っていると思います。
杉浦:
食堂はコミュニケーションを取る場としての役割が大きいです。特に一緒のフロアにある休憩スペースは、いろいろな仕掛けがあります。小上がりのようになっていて、家にいるようにリラックスできます。ふかふかのカーペットに寝転んでもよし、体を包み込んでくれるクッションに寄りかかってもよしです。
緊張感が和らぐ場なので、プライベートの話も気軽にできて、同僚や先輩、上司との距離感も縮まると思いますよ。
健康的な体になって生産性UP
-健全な職場づくりのための仕組み
樋渡:
休みが取りやすいのは小垣江鉄工所の特徴だと思います。当社は「子育ては2人がするもの」という考えがスタンダード。そのため父親も育休が取りやすい環境ですし、実際に取得している社員もいます。半休制度も設けましたので、急きょ子どもを幼稚園に迎えに行かなければならない時や、午前中だけ子どもの看病をしたい時などにも使っていただけます。
杉浦:
健康手当という制度も当社の特徴。会社の健康診断を受けてもらい、健康年齢が実年齢より若かった場合に手当が出るという仕組みです。ちなみに健康手当は月5000円。健康年齢を下回っていた場合でも、前年度から改善が見られれば一部支給します。この制度は健康診断の結果があまり良くなかったことを問題視して設けたのですが、いまでは全社員の6割が健康手当を受け取っています。コミュニケーション課題もそうですが、これらが改善されたことによって生産性が向上。残業は月平均12~13時間くらいに減りましたし、有給を取る社員も増えたんです。